お部屋の選び方

2023年2月19日

住まいは一度契約したら通常2年間,学生さんですと卒業までの4年間は住むことになりますので,可能な限り納得のいく物件にしたいものです。とは言うものの予算には限りが有りますので,希望を全部叶えるのは無理があります。そこで条件に順位を付け,妥協できる条件と絶対に譲れない条件を明確にしておくことをお奨めします。その条件に基づいて比較して,満足出来る部屋探しをしましょう。

住まいの形態

賃貸住宅には「アパート」「ハイツ」「コーポ」「マンション」等様々な呼称や形態が有ります。

建物の種別説明
マンション鉄筋コンクリート(RC)造または鉄骨造で3階建て以上の中高層集合住宅のことです。同条件のアパートに比して家賃や管理費(共益費)が高めになります。建物の構造上冷暖房効率・防音性・耐震性などに優れています。
アパート木造及び軽量鉄骨造で2階建て以下の低層集合住宅のことです。マンションより家賃は低めです。ハイツ・コーポ等の呼称の場合もあります。 文化住宅もこの分類に入ります。
学生会館学生専門で管理人や館長が常駐しています。門限も有りますが最近では遅くなっているようです。男子用・女子用に分かれていますが,圧倒的に女子用学生会館の方が多い状況です。
下宿学生に食事付きで部屋を借すというスタイルです。お風呂も共同のところが多いです。家賃は食事付きの割には安めに設定されています。 また「パンション」(食事付きアパート)も下宿と同じ意味で,主に東北地方でよく使われる用語です。

物件の工法

工法とは賃貸物件を建築した建築方法のことです。

工法説明
木造文字通り主要な骨組の部材に木材を用いる構造のことです。アパートや下宿に多く一般的に家賃も安く,通気性に優れています。断熱材の効果で多少改善されましたが,冷暖房効率は他に比べあまり良くありません。
ツーバイフォー工法柱に2インチ×4インチ断面の材料を使い,壁面で支える木造工法のことです。従来工法の木造住宅よりも頑丈で耐震性・気密性・断熱性に優れています。
軽量鉄骨造厚みが6mm以下の鉄板で構成された軽量鉄骨を柱・梁に使用する構造で,留め具で柱・梁を対角線に繋ぐことにより水平方向の外圧に強い構造になっています。一般住宅やアパート等小規模の建物に多く,木造よりも機密性が高く冷暖房効率が良く,木造の短所を補った防腐性・防蟻性の高い建材として誕生しました。
重量鉄骨造厚みが6mmを超える鋼材で構成された重量鉄骨を柱・梁に使用する構造で,接合部をボルトによって剛接合します。3階建て以上など建物が高層・大規模な場合に用いられます。耐震性に優れています。
鉄筋コンクリート
(RC造)
建物の自重を支えるような押し潰す力(圧縮力)に強いコンクリートと,引き伸ばす力(引っ張り力)に強い棒状な鋼材の鉄筋で補強して作る構造です。マンション等に多く,冷暖房効率・防音性・耐震性・耐火性共に優れています。家賃は高めです。
鉄骨鉄筋コンクリート
(SRC造)
鉄骨(S)造と鉄筋コンクリート(RC)造の長所を併せ持った構造で,7・8階建て以上の高層マンションに多く見られます。RC造よりも耐震性は高いですが建築コストが高いので,比例して家賃も高くなります。

築年数

築年数とはその物件が建ってからの年月のことで,「築浅」とは建物が完成してからまだ日が浅い(あまりたっていない)という意味です。多くの場合完成後3年以内の部屋を築浅と表示しています。アパート等木造建築の建物の場合は耐震性等の問題から注意が必要ですが,RC造のマンションでは現実問題として気にする必要がないと言えます。マンションの場合は築年数よりむしろどのように管理がなされているかの方が重要です。(管理が杜撰でないか,リフォームが適当でないか等)

築年数説明
建築年数が浅い経過年数が数年程度の場合は建物自体も綺麗ですし,部屋の設備も充実している場合が多いです。その分家賃は少し高めとなっていることが多いです。
建築年数が古い一般に木造は20年,コンクリートは50年と言われており,建築後十数年や20年以上経過している建物でもしっかり管理やリフォーム等設備の更新をしていれば問題なく住むことが出来ます。
また,阪神大震災を踏まえて建築基準法の改正が2000年に行われていますが,新耐震設計法が導入された1981年以降の物件で低層のRC造であれば特に問題はないと言えます。ただし,木造建築で建築後30年以上経過の建物は耐震性の問題がある可能性もあります。

お部屋の広さ

お部屋の広さは快適さ・暮らしやすさに大きく影響します。単に広ければ良いと言うものではありませんが,少し物を置いただけで足の踏み場もないというのも考え物です。
また,備え付けの収納も有ると便利そうでいて逆に一度しまうと二度と使わない死蔵品置き場と化してしまうなど,一概に良いとは言えません。むしろ収納が有ることによって自分の思い通りのレイアウトが出来なくなってしまう場合も多々有ります。(扉の開閉により生じるスペースの問題)空間を上手く利用したレイアウトをすることが快適な暮らしへの第一歩となります。

広さ説明
1Rワンルームの事で,部屋が1部屋でキッチン(台所)との仕切りがないものを指します。一人暮らし用のお部屋です。
1K居室が1つでキッチン(4畳未満)が有り,その間に仕切りが有る部屋です。一人暮らし用のお部屋です。
1DK居室が1つで台所兼食事室のダイニングキッチン(8畳未満)がある部屋です。
2K居室が2つでキッチン(4畳未満)が有り,その間に仕切りが有る部屋です。
2DK居室が2つで台所兼食事室のダイニングキッチン(8畳未満)がある部屋です。
1LDK居室が1つで居間兼台所兼食事室のリビングダイニングキッチン(8畳以上)がある部屋です。
2LDK居室が2つで居間兼台所兼食事室のリビングダイニングキッチン(8畳以上)がある部屋です。

建物の設備

防犯設備
お部屋の玄関の鍵には一般的なタイプや,ピッキング等のしにくいタイプ,カードキータイプ,携帯を使ったタイプ等色々な種類があります。一般的なタイプは簡単に開けられてしまう恐れがあるので避けたいものです。また,入居前に鍵を交換してくれるのかどうかも聞いておきましょう。なお,鍵交換代をとられる物件ととられない物件があります。
あとはチェーンロック等も有るかどうか確認しておきましょう。
オートロック 建物の入り口をカードや鍵,暗証番号等でロック解除しなければ入れないようにするシステムです。部外者が入りにくいので,防犯に役立ちます。暗証番号式の場合は定期的に暗証番号を変えている物件の方が安全です。
防犯カメラ 玄関や廊下,駐輪場等人の出入りや通行のある場所に設置してあることが多いです。常時誰かが監視しているタイプ,録画しているだけのタイプ,ダミーカメラの3種類有ります。録画しているだけのタイプの場合,必要な際管理者に申告すれば録画された映像をチェックして対応をしてくれると思います。
その他
コインランドリー 室内洗濯機置き場が無い物件の場合,建物内にコインランドリーが有るか無いかが問題です。建物の目の前にコインランドリーが有る物件なら無くてもいいですが,出来るだけ建物内に併設されている物件を選びましょう。また,建物に居住している人数にもよりますが,埋まっていて使えないという事態を避けるために,3台は設置してある物件を選びたいものです。
駐輪場 近隣への移動手段として欠かせない自転車やバイクをとめる駐輪場はチェックしておきましょう。特に学生の一人暮らしは通学や買い物の際自転車・バイクが無いと不便ですので,駐輪場の有る物件を選ぶのが吉です。
エレベーター 5階建て以上の物件ではエレベーターは必須です。特に引越時はエレベーターの有無でかかる時間も費用も変わってきますし,毎日の出入りの便利さも変わってきます。その分管理費が多少高くなりますが,日々の便利さを考えれば安いものです。

お部屋の設備

お部屋の設備と言うと,「コンロ」「風呂・トイレ」「温水器」「エアコン」などになります。どの設備が必要で何が不要かを良く考えましょう。特に大学生の一人暮らしの場合,4年後の卒業の際には退室する可能性が高いので,その際に不要となる家電品(エアコン等)は備え付けの方が良いと思います。

水まわり
ユニットバス 図面等によってはUBと略され,浴槽・洗面台・トイレが一緒になったものを言います。階下への水漏れのリスクが少ないというメリットがあります。1R・1Kの物件に多く見られます。
バス・トイレ別 BT別といった表記をされることもあり,お風呂とトイレが別かれているという意味です。
室内洗濯機置き場 室内に洗濯機置き場がある物件です。ただし,大学生の一人暮らしの場合卒業と同時に退室となる方が多いので,もし洗濯機を自分で設置した場合それを処分しなければならなくなり,処分費用が発生するなど無駄が増えてしまいます。室内洗濯機置き場がない代わりに建物自体にコインランドリーが設置されている物件も多数有ります。どちらも一長一短有りますので,どちらが自分に合っているか考えて選ぶのがよいでしょう。
ガス給湯 プロパン若しくは都市ガスを利用してお湯を沸かす仕組みです。プロパンガスは都市ガスに比較して高く,会社によって違いますが1万円近かったりします。ガスを利用するなら都市ガスの物件を選びたいところです。
電気給湯 通常はガスでお湯を沸かすところを,割安な夜間電力を利用してお湯を沸かすので経済的です。ただし,夜間にお湯を沸かしておいて溜まっているお湯を利用する形になるため,溜まった分を使い果たすと次の日までお湯が使えないと言ったこともあります。遊びに来た友達がお風呂に入ったりするとお湯が無くなることも考えられますが,通常の利用方法(お風呂に入ったり調理・片付け等)でお湯が無くなることはありませんのでそう心配する必要はないかもしれません。
電気・通信等
エアコン エアコン(冷暖房)が設置されている物件です。大学生の一人暮らしの場合,卒業と同時に退室となる方が多いので,もしエアコン無しの物件に住んでいた場合自分で設置したエアコンを処分しなければならなくなり,処分費用が発生するなど無駄が増えてしまいます。エアコンは設置済の部屋を選ぶのがベストです。
ただし,2DKの物件等の場合エアコン自体は付いているものの,一部屋分しか効かないタイプを設置している場合が結構あります。特にアパートの場合一部屋分しか冷えないタイプのエアコンだと夏は地獄です。ファミリータイプをお探しの方は自分で良い製品を購入して付けた方がいいかもしれません。
オール電化 ガスを利用せず,調理・冷暖房・湯沸し等を全て電気で行う「オール電化」された物件を指します。ガスと違って爆発の恐れ等がなく,光熱費もガス代が掛からず電気・水道代のみを考えれば良くなるので管理がし易く便利です。
コンセント 意外と見落としがちなのがコンセントの数です。必要な電化製品の数は増える一方ですので,コンセントが足りなくなってタコ足配線に…などと言うことも良くありますが,安全性の問題からお奨めしません。一部屋に最低2箇所はコンセントが欲しいところです。
電話回線 電話回線が通っていない物件は今時殆ど無いとは思いますが,インターネットを利用する際にも必要になりますので確認しておきましょう。
光ファイバー インターネット回線の光ファイバーが導入済みの物件です。
かつては光ファイバーも高いものでしたが,現在ではだいぶ価格も下がって普通に利用出来るようになりました。光ファイバー未導入のマンション・アパート等集合住宅で光ファイバーを利用するためには,建物のオーナーさんの許可を貰わなかればなりません。オーナーさんが導入に消極的だと(金銭的な負担が発生するため)許可が下りない可能性が高いので,最初から開通済の物件を選ぶのがベストです。
その他
収納 お部屋選びの条件として良くあげられるのが収納の有無です。備え付けの収納は有ると便利そうでいて,逆に一度しまうと二度と使わない死蔵品置き場と化してしまうなど,一概に良いとは言えません。それでもファミリータイプの場合は押入等収納が少しでも多いお部屋を選びたいところですが,1R・1Kに関して言えば必ずしもそうとは言えません。むしろ収納が有ることによって自分の思い通りのレイアウトが出来なくなってしまう場合も多々有ります。(扉の開閉により生じるスペースや生活動線の問題)それよりも収納の無い部屋で,空間を上手く利用した収納スペースをレイアウトする方がより使い勝手の良いお部屋になります。

建物・お部屋の管理

お部屋探しの際に案外忘れられているのが建物・お部屋の管理についてです。管理をしているのが誰なのか,修繕等が必要になった際にそれを誰が手配をするのか,その負担は誰がするのか,お部屋の鍵の紛失の際の対応,近隣との騒音トラブルの対応等も有ります。どんなに建物自体の広さや設備が立派でも,管理が充実していなければ快適さも半減です。ですからお部屋を決める際には必ず管理がしっかりとした物件を選びましょう。一概には言えませんが,お部屋を内見する際に一緒に案内してくれる大家さんや管理人・管理会社(以降管理者)は入居後もしっかりサポートしてくれる可能性が高いと言って良いでしょう。他にも管理状態の善し悪しを判断する材料はたくさんありますので,色々聞いてみるのがよいでしょう。

管理をする人
大家さん 建物・お部屋の所有者である大家さんが直接管理までしているという物件は現在はどんどん少なくなっていると思います。個人の経営なので,修繕や管理が行き届かないこともあります。その代わり大家さんと仲良くなることで将来的に家賃を値下げしてくれたり,更新時に更新料を値引きしてくれたりと言ったことも有り得ます。
管理人 学生会館などに多い管理人さんがいる物件は,管理人さんが建物自体に居住している場合が多いので,それなりに管理が行き届いています。また,食事の世話までしてくれるところであれば本人とのコミュニケーションがとれるので細かい要望を聞いてくれることもあります。
管理会社 大家さんから管理業務を請け負った管理会社が管理をしている物件の場合,退去時などのトラブルも少なく信頼出来ると思います。(有名でもトラブルが多い会社も有るので一概には言えませんが)
ただし,管理会社は土日祝日休業と言った場合もあるので,週末に故障等が発生した場合は週明けまで対応されないといった場合もあります。(大家さんや管理人の場合でも,修繕会社が休みであれば同じですが)営業時間外の問い合わせに対応する窓口があるのかどうか確認しておきましょう。営業時間外は警備会社等に委託している場合もあります。
警備会社 管理人非常駐の物件や,営業時間・定休日がある管理会社の場合,時間外は警備会社に対応を依頼している場合もあります。直接警備会社が対応をする場合と,警備会社から管理人や管理会社に連絡が入る場合があります。
鍵の管理
管理者が管理 管理者がお部屋の鍵もしくはマスターキーを管理している場合,お客様がお部屋の鍵を紛失してしまった際にドアを開けてもらうことが可能です。ただし,管理者が近くに居ない場合(物件は多摩地区なのに管理会社は都心 等)は対応して貰えない可能性もあります。管理者が近くに居る物件を選びたいものです。
自分で管理 管理者がマスターキーを含め一切鍵を持っていない場合もあります。その場合お部屋の鍵は受け取ったものが全てなので,もし無くした場合は自分で鍵屋さんを呼んで開けて貰わなければなりません。
設備に不具合が発生した際の対応
管理者が手配 管理者に連絡すると業者を手配してくれる場合,管理者によっては本人不在でも管理者立ち会いの下で修理をして貰えることもあります。多忙な人や学生さんにはお勧めですので,事前に確認しましょう。
また,修繕が発生した際の費用を請求される場合とされない場合もあるので,契約時に確認しておきましょう。故意による損傷の場合は自己負担になることが多いようです。
自分で手配 自分で業者の手配をしなければならない物件では,業者を紹介して貰える場合と,自分で業者を探さなければならない場合があります。自分で探さなければならない場合は緊急時に慌てなくて済むよう,事前に電話帳等で業者を調べておきましょう。
近隣とのトラブルの対応
近隣トラブルで一番多いのが騒音トラブルです。トラブルはお客様同士で処理をしようとするとこじれて収拾が付かなくなるので,管理者に仲裁して貰うのがベストです。近隣トラブルの処理もして貰えるのか事前に確認しておく方がよいでしょう。
お部屋のリフォーム状態
新築物件の場合は関係有りませんが,それ以外の物件の場合はお部屋のリフォームがしっかりされているかどうかが重要です。どんなに設備が整っていて間取りが広くても,リフォームがしっかりされていなければお部屋の魅力も半減です。リフォームがキチンとされているかどうかは,管理がしっかりされているかどうかを判断する材料の一つにもなります。
また,リフォームがしっかりされている物件は新築と殆ど変わらない状態にも関わらず,家賃は新築より安いのでお得です。特にマンションの場合は築年数にこだわらずにリフォームがしっかりしている物件を選ぶのが良いと思います。
建物の清掃状況
建物の廊下やゴミ捨て場の清掃状況も管理の善し悪しを判断する材料の一つです。廊下にゴミが散乱していたり,ゴミ捨て場が荒れていたりする物件は余り管理がされていない可能性が有ります。(たまたまその日そのタイミングだけ汚れていた可能性もありますが)管理人が常駐でない物件の場合は,週に何回清掃が入るのか,管理者が巡回してくれているのかどうかを聞いておく方が良いです。

Posted by animec